カルガリーの美術館といえば、Diorの展覧会やその他のモダンアートの展覧会の事をこのブログに以前載せているが、会場がなんとももったいないというようなことをこぼしていると思う。その美術館(Glenbow museum)が、この度8月いっぱいで閉まり、3年間かけてリノベーションを開始するという。
ニュースで聞いていると、いろいろな作品を保存する部屋だとか、施設の役割的にも美術館という準備をしっかりできるようにしていくためだということを言っていた。あまりクラシカルなアート作品の展示をやるとは思えないので、おそらくモダンアートや、ファーストネーション系の文化的で歴史を学ぶことを重点に置いた美術館になるのではと想像する。ちょっぴり先の話と言えど結構わくわくしている。カルガリーはアートにおける教育費を削ったり、何かとアートに関してはシビアなところがある印象が多い中、このような取り組みはかなり好感を持てるし、意外なことでもあった。
結構長く住んでみると、いろいろ良い面やよくなっていく面でなんだかかなり居心地がよくなっているカルガリー近郊。もちろん経済面や政治面では問題ありありなのだけれど、そんなことさえもつい忘れるぐらい、ー多分今年は気候が良かったんだと思うー現在の住み家が心地よくなってきてしまった。
余談になるけれどアートついでに、前回のブログで書いたゴッホ展はいまだに続いているものの、ゴッホイマーシブのセッティングは変わらないまま、ヨガのクラスがあったり、あの会場をそのままクリエイティブに使っているようだ。さすがビジネスには抜け目ない、という見方もあるけれど、でもやっぱりあんな中で静かにヨガのポーズをしたり、メディテーションができるのは贅沢な気がする。
ちなみにゴッホ展が開催された会場は、Stanpede Park(スタンピード パーク)の敷地内で、その名の通りこのパークでは、カルガリアンには大切な年に一度のスタンピードというビックイベントが行われる。他にもシルクドソレイユが来る時はこのパーク内で行われるのが常。というわけで、それなりにいろいろなイベントを開催しようと頑張っている。ちょっぴりいけてない感じがあるのだけれど、それも含めてまあ味と言ったら味かもしれない。
ピラティスのクライアントのSさんは、日系カナディアンの2世で、結婚するまではバンクーバーで生まれて育ってきた方なのだけれど、結婚後はずっとカルガリーに住み現在は80歳を超えている。バンクーバーとカルガリーのどちらが好きかと聞くと、迷わずカルガリーと答える。「バンクーバーは気候がいいけれど、冬はミゼラブルよ。その点こっちはお天気な日が多いし、雪で外に出れない日があってもちょっと我慢すればいいだけのこと。それにバンクーバーは、時々行くのはいいけれど、生活となるといろいろ忙しすぎたりして、カルガリーの生活のほうがとっても好き」という。これまで同じようなことを言ってバンクーバーからこちらに移ってきた人に何度か出会ている。
まあSさんは、カルガリーのミッドタウンにある、川沿いの公園を見渡せる高級ペンションハウスの18階に住んでいらっしゃることもあるけれど、でも何となくわかる。バンクーバーのミッドタウンに住むのとカルガリーのミッドタウンに住むのでは都会感がまったく違うのだけれど、そう思うとカルガリーの都会さというのはなかなか静かで、それでいて便利でちょうどいいのかもしれない。
それと同じようなことを、この町Cochraneに住みながら感じてきてしまった。さっきも言ったのだけれど、やっぱりとても居心地が良くなってきた。「何がないって、アートよ」と思っていたけれど、徐々になんだかよくなってきている気がする。この州にはユニクロはないけれど、ほかの州からの郵送は格別に早く届いてくれるし。
とはいえ、また大雪が降って車を走らせなくてはならないような日には私の気持ちも変わっているかもしれない。
川沿いの散歩をしていると、カヤックの集団を発見(冒頭の写真)。こんな光景もすぐそこにある。いつもどおりのんびりと夏の終わりを味わう。
また一週間💛