12月30日にカルガリーの知らないナンバーから電話が来た。ワクチン接種の案内だった。
医療従事者やロングタームケアーで働く人達などには優先して接種が行われるとのことで、いつか来るかなと思ってはいたけれど、意外に早い。個人的には率先して受けたいというより、ちょっと大丈夫?という気持ちも交じっているので、もう少し待ってから受けたかったけれど、仕事柄、早く受けたほうがいいかなという思いもあって、31日に予約の電話を。10分待ったいなかで電話がつながり、丁寧な対応で予約を取ってくれた。カルガリーでは2か所、そのうち若干近いほうを選び、さっそく1月2日の朝向かった。
接種をする時間帯は勤務外でなくてはならないため、みんなだいたい同じ日や時間帯に集中するのだと思う。この土曜日は50分待ったという人もいた。私は30分並んだら順番が来た。接種されたのはPfizerのワクチン。2回受けなくてはならないため、終わったらすぐ別のラインに並んで次の予約を取る。摂取して15分経ってなんともなかったら帰ってい良いという、予防接種のお決まりごと。
朝のフランスのニュース。フランスでは半数以上の人がワクチン接種には消極的という。効くかわからない、副作用が怖いというのが主な理由。TVのインタビューに答えていた老夫婦は、「必要なければ絶対に受けないけれど、これで状況がよくならやったほうがいいし、誰かから接種をスタートしないわけには始まらないからね。」と、大人な回答。
私自身、ヘルスケア系の仕事に就くまでは、自主的にインフルエンザの予防接種を受けに行くなど絶対にしない自分勝手な部類の代表だった。マスクも日本で着用したことはなかった。だから、接種反対の意見もよくわかるのだけれど、やってみると別に大したことないというのが実際の感想。なんとなく体調が悪くなるというのは予防接種後につきもので、私もそういう経験がなくはない。接種を受けたのに高熱の出るプチインフルにかかったこともある。
だからまあ、ある程度は覚悟して受けるほうがいいとは思うのだけれど、ご存じのようにイギリスですでにウィルスのミューテーションが見つかったということで、これは一年に一回では済まない接種になるかもという気もしている。
何はともあれ、とりあえずもうちょっと普通に出かけて楽しみたいし、旅行もしたいというのが多くの人の願望だろう。カナダではロックダウンと不急不要の旅行はしないようにと政府が国民に訴えるさなか、オンタリオ州の財務大臣がカリブ諸島へ旅行していることが判明し、その後即帰ってきて辞職。調べによると、以前にもロックダウン中にスイスにプライベート旅行をしていたことが明らかに。アルバータ州の大臣やその周りの政治家たちはそれぞれハワイ、カリフォルニア、メキシコなどに行っていたことが分かり、謝罪。などなど、その他の州でも数人名が挙がってる。
結局そういうことで、金持ちや地位のある人というのは、好きなことをやり続けるワイルドネスを持て得る。見つかったら国民はどんな気持ちになるか、ということを考えないところが一番の問題だけれど。
全く馬鹿にしているし、馬鹿だよなーというスキャンダルだ。一方で救いとなるのは、一日中一人一人に同じ説明をし、ワクチンを打っているナースたち。その笑顔と丁寧な対応、そしてユーモアは本当にありがたい。一時の出会いだったがNice to meet youなどと終わった後に言ってくれた。こうなったらすべてが楽しいイベントである。
今年も恐れず、冷静に、楽しみを心に💛