実は前回のブログ「まだ秋」の次の日に雪が降り、そのあとはあれよあれよと冬の到来。お久しぶりのこの始まり方はとてもいいのだけれど、この後の一週間は雪マークがいっぱいでマイナス気温続き。遠出の運転が思いやられそう。
さーて、ちょっと固い話かもしれないけれど、ここアルバータ州政府のピンチの修正政策について。アルバータ州は比較的ヘルスケアーシステムがよく、その雇用の人数はカナダの全州のかなで一番多い。そしてその報酬もいいほうなので、同じ職でもおとなりBCから移ってきて、アルバータ州で仕事をしたいと引っ越してくる人も多い。という話は、そろそろ変わってきた。
去年コンサバティブの政府(UCP)に代わってからは、びっくりするほどの修正が入っている。以前の左派の政府(NDP)からの変化で目に付くことをあげると、
- NDP:各大学、専門学校の授業料の毎年の値上げをフリーズした→UCP:フリーズを解除。学費は当然遠慮なく上がる
- NDP: 各保険会社の値上げを止める →UCP:まず初めにしたことが保険料の値上げだった
- UCP:州立公園のごみの収集の停止ー結果、ゴミ箱があふれかえっている。実はうちの近所のトレイルのごみ箱も同じ状態。いっぱいになっていたら、ゴミは自分で持ち帰るようにとの指示書きが貼ってあるけれど、とりあえずあふれかえっていたことがあった。
- NDP: 国の政策に従って、アルバータ州でもCo2料金を加算したが、収入の少ない人にはいくらか返金として口座に振り込まれていた→UCP:料金加算をやめる。だか、国が黙ってはおらず結局払うようになっていて無理な案だった。低収入者への援助はもちろんない。
そして去年、ドクター達にとって面白くないコントラクトのチェンジが決めらた。昔の町医者というイメージの素敵なドクターがいればいいけれど、ドクターというのはたいていいい暮らしをしたいらしい。州タックスがなく、いろいろな面で好まれていたこの州だったけれど、現在は次々とドクターたちが出て行っているそうだ。ただでさえ医者不足で、ダーリンも私も、以前ファミリードクターがいたのだけれど、そのドクターが去年リタイアしてからは、未だにかかりつけ医というのはいないまま。
そしてなんと先日、11,000人のヘルスケアーワーカーのカットが宣言された。フロントラインで働くナースはもちろん、クリーニングやフードサービスなどで雇われている人々を対象とする。それから、老人ホームなどの利用料の値上げ、施設内で賄われていた医薬品の負担を利用者持ちにする、などなど。
カナダでは、老人ホームはすべて民営で、ある条件を満たすことによって政府からの援助金をもらって成り立っているのが普通。が、これも渋ってくるだろう。いやもう渋っていて、だいたい去年からバジェットカット、給料の値上げの停止が私の勤め先では決められている。
オイル産業に頼って州タックス制度を頑固導入しないスタンスをとるこの州はこのままどこまでいけるかな。とりあえず今まで誇ってこれたヘルスケアーシステムが、ほれ見よ、と下降していく感じである。
それにしても今年は雪の多い寒さ厳しい冬になるそうだ。唯一カルガリー近郊にあるシヌークという、急に暖かくなる日があるので、それを待ちわびよう。なんて言ったってまだ10月。今朝は結構雪が積もっていた。
また一週間💛