まだ秋ーStill Autumn

 最近思うのは、結局どちらがいいのかはわからない、ということになってきたこと。コロナのことで、行動が早いカナダとすべてが遅く見える日本。はじめは、さっさと行動を起こすことがまずは重要だ、と思ったし、今もどちらかというとそっちに票をあげたい。

 例えば、カナダではかなり早くから一般の人たちがテストを受けられる手配が下され、あれよあれよと近くのファーマシーでできるようになっていた。少なくともこのアルバータ州ではということを付け加えておくけれど。

 日本では未だに、テストは3万円かかるとか、携帯会社が提供して10分の1で受けられるとかがやっと決められつつあることをTVで見た。なんと遅い歩みかと思ってはいたが、やはり日本は後々のことをものすごく考慮している。しすぎて事が進まないということがマイナスな面でもあるけれど、やっぱりテストをするのはお金がかかることだった。

 結局カナダで何が起きたかというと、これはオンタリオ州でのはなしだけれど、多くの人がテストをしに列を作り、スワップテストを受けた末に、テストの期限切れということが起きた。要するにスワップした後一定の期間中にテストに出さないとウィルスの有無を判定できなくなる。ところがプライオリティーというのがあって、後回しにされたものは結局無駄になるということだ。時間を作って列を作って並んだのに、全く無意味の行為になってしまったということ。

 結果、オンタリオ州では予約を取った人しか受けれないという方針に変えている。それでもまだ無料で受けられているのだけれど、この分では、ドンと経済が下がり、物価が上がり、不安にならないほうがおかしい。でも今の今を救うためにはやることはやる、というスタンスがカナダの状況かな。

 日本は割となんでも慎重で、いろいろなところの気持ちを拾いながら行動を起こすというのが「らしい」やり方だと思うのだけれど、とりあえず死者の数が世界の中ではかなり低い国だという面で、結構うまくやっていけるのではないか、と思ってしまう。カナダほどに徹底してテストを提供することもせず、マスク無着用やソーシャルディスタンス違反者、自粛違反者に罰金を課すこともなく、とりあえずこのペンディミックの危機をそれなりに乗り越えているように見える。

 スウェーデンの取った対策は、結果的には多くの死者を出し、ロックダウンをしなかったのがやっぱりよくなかったと言われたけれど、弱者といわれる老人などの犠牲があったとしても、ほとんどの人に免疫を作らせるような、ちょっと非人間的実験のようなやり方が、あとあと人々の生活をスムーズにしていくにはよかったのかもしれないとも思える。そうような話をダーリンとしながら、いろいろな物価やプライスが上がっていく事実を目の当たりにしていると、政府の援助金の振りまきのしわ寄せを少なからず感じ、バターが高い?あれ車の保険料が上がってる? え、コロナのせいで様々のビジネスが値上げしている?とダーリンに不満をこぼすことも時々・・・。

 なんだかんだ言っても、それほどの生活に支障をきたすこともなく、美しい秋を堪能しながらこの時期も過ごせ、冬を待てるこの幸せ。

 また一週間💛