真夜中の騒音からーNoise In The Middle Of The Night

 熊本県の洪水のニュースを聞き、地方のいろいろ大変であろうことを思いながら、そしてお亡くなりになった方々へのお悔やみを心から。

 今も避難生活をしている方々は、Covid19のソーシャルディスタンスなど取れるわけもなく、この先々もどうか無事でありますようにと心から願っています。

 そんな参事の中では全くどうでもいい話なのだけれど、ある意味いかに平和かというような話かもしれないと思い、今日はつづってみよう。

 7月1日はカナダデーといって、アメリカの独立記念日のように、一応カナダが国として成り立った日で祭日だった。いろいろな催し物が中止になっている中、人々はやっぱり祭日気分になって楽しみたい、というところ。

 それは7月1日に日にちが変わった午前3時ちょいすぎ頃だった。ソファーでそのまま寝こけているダーリンを、そろそろベッドに戻るよう起こした(ソファーにも体にも悪いので)そのすぐ後だった。誰かがものすごいボリュームで音楽を流している。

 しっかり目が覚めたので、ベランダに出てみた。騒音は斜め向かいに見える駐車場に止まった赤い車からだった。

 こういう時は911ではなくて、ローカルの警察所に電話したほうがいいんだっけと一応電話番号を調べながら、「でも場所の説明は何と言おう。あの通りの名前はなんだろう」と、電話した時のシミュレーションをしながらちょっと困って地図を見たりしていたが、結局誰かが連絡するかすぐ治まるかどっちかだろうとしばらく様子を見ていた。

 時々車から人が出てきたと思ったら、すぐ向いのアパートの一階の外につながる窓を開けて、そこからも人が出てきて車に向かったり戻ったりしていた。おそらくその部屋の住民と友人仲間であろう。

 そして30分ぐらい経った頃、やっぱり誰かが通報したようだ。静かに白い車が来たと思ったら、赤い車に近づくや否やパトカーの赤と青のライトがピカピカとついて、軽くクラクションを鳴らした。そこにもう一台パトカーが来た。そのあとは取り調べみたいなことが続き、ドライバー席に座っていた人は取り調べ?でパトカーへ最終的に乗った。部屋の住民は警察官に愛想よく手を大きく振りながら出てきた。一部始終終わったと思ったのだが、一台のパトカーがずっとそこから動かなかった。さらに15-20分ぐらいたったころだろうか。トラックがやってきた。赤い車を持っていくためにトーウィングカンパニーが呼び出され、パトカーはそれを待っていたのだった。

 トーウィングカンパニーは24時間いつでもオープンというスタンスだけれど、なんだか運転手の人はさっきまで寝てたのを起こされて、体はまだ寝ているような動きだった。しかもあまり若手の人ではないのは窓からでも分かった。こんな夜中に呼び出されて、パトカーはそのあとさっさといなくなり、まだ暗く寒い早朝に、彼一人で車を持っていく手配をして大変だよなあと思うと、なんだか最後まで見守ってあげたくなってずっと見ていた。

 すべては午前4時過ぎには終わっていた。いろいろな人(近所、警察官、トーウィングのおじさん)への迷惑以外何でもない一件であった。この町にいて車がないというのはなかなかの不便なことだから、まあそれは迷惑をかけた代償だろう。

 また今朝も、警察官のあってはならない行為が記事になって出ていたけれど、ふっとこの夜の光景を見ていて、自分がこんな真っ暗な夜に、捜査に出かけて詰問したりしなくてはいけないとしたら、やっぱり怖いことだよなあと、警察官のご苦労なこともよく感じた。それからどの職種でも夜勤と常勤が混じった生活というのは、なかなかきつかろう。ちょっとしたドキュメンタリーだった。

 一日一回雷雨が来るような天気だけれど、緑の美しい日々。

また一週間💛