セルフケア-Self Care

  今年はなんと、蚊がいつもより多いとラジオで聞いたけれど、本当にすでにあちこちで蚊がいる。スタジオのカギをかけようとして、なかなかカギがかからず立ち往生してしまったら最後、あっという間に蚊が近寄ってきた。なんだこれはー!?と思うぐらい、ありとあらゆる場所ではっとした瞬間に蚊に遭遇する。

 さて本日は、ちょっとハッピーじゃない人?について。

 前回、向いの住居人のことについて書いたが、その家の隣で、わがアパートからは斜め向かいとなる家の人のある日のこと。仕事も終わり食事の片付けも終わってさあちょっと静かな時間を、と思った矢先のことだった。さっきまで気づかなかったのだけれど、ブウンーーーーーというものすごい騒音が天空に響き続いているのだった。もう夜の7時半を過ぎている。この日は暑く、窓を開けるのは普通の日だった。いったい何事と窓の外を見た。騒音はその斜め前の住人の庭の芝刈りの音だった。ちょっと様子を見ていると、芝刈り機に詰まった芝を、これでもかというようにガンガンという音を立ててふるい落としたり、とにかくこれがあと30分以上続いたのであった。

 「ちょっと、もう夜の8時になろうとしているのに、あの人クレージーじゃない?ふつうは8時というのは静かに過ごしたい時間じゃない?」とソファーで寝そべってiPadを楽しんでいるダーリンに言うと、うなずきながら「だから窓を閉めたんだよ。」と涼しそうな顔で言う。

 そのあとも気になって何度も窓から様子を見ていたのだけれど、明らかに草を刈っている男性のボディーランゲージや表情を見ても、何か腹立だしいことがあったように見えた。家庭内の喧嘩とか、仕事で嫌なことがあったとか、そういうことかもしれない。もしアパート中の人が一斉にベランダに出て彼のことを見つめたら治まるかなあ、とかいろいろ想像したけれど、私も窓を閉め、気を紛らわしているうちに何とか終わった。

 ところでその日の夜、ニュースではカナダの女警官が、精神病を患っている女性に手錠をかけ、上半身はスポーツブラしかしていないうつ伏せ状態の彼女をビル内の入り口まで引きずり、頭を靴を履いたその足で踏んずけ、髪を引っ張りながら顔を起こすというようなひどい映像が取り上げられたニュースがあった。映像が気になる方はこちらだが、聞くだけでもひどい行為は伝わると思う。

 ことの発端は、同居人だかビルに住む住民だかが、精神病を患っている彼女のメディカルチェックをしてほしいとの依頼として電話をかけたとのこと。この件から、精神病患者が警察から受ける多くのひどい例が浮き彫りになった。もちろん警察のシステムを見直す必要があるのはもちろんだし、例えばこの女警官は人種差別をする人だったかもしれない。それにしても、この警官こそ精神を患っているように見えた。自分より弱い立場にいるものをいじめる、という基本的な個人の抱えているトラウマや心の病気からなる行為だと。

 女警官がこの映像を見返して、自分のやった行為に何も感じなかったとしたら、彼女はかなり重度の疾患を持っているとしか思えない。まったくアンハッピーな人よ。警察という仕事は多くの矛盾を抱えると思う。またそうでなくてはいけない気がする。誰が人を裁けるだろう。

 どうにか危害から人々を守るという視点で、何者であってもその人が他人を裁く(体罰や危害を与える)ことはできないというシステムになるといいのだけれど。

 まずは自分のケア。そしてそれは結局人を思いやれる余裕を作ることになるよな。と、利己、利他の関係性を考えながら。また一週間🌸