もうやっと!春らしくなってきた。といってもこの雪の残る写真では、そうは感じてもらえないとは思うけれど。ここはBragg Creakという場所で、わが町Cochraneよりも山に近いだけ雪もまだ残っている。
すべての州立と国立の自然公園は閉鎖中なので、家の近所のトレイルやこういった川沿いなんかに、この週末は人々がそれぞれに運動兼自然浴をしに外へ出ているようだった。
今週はずっと10度以上。最高で17度の日がある。こちらの天気のいい日の10度というのは、日本の15、ないしは17度以上に感じるのは、やはり湿度がないことが関係しているのだろう。日本は17度でも寒いと感じたのはつい先々月帰国したとき。それでも日本では梅の花は咲き、パンジーまで咲いているのを見れた。そう、2月にすでに。
どうか夏までには、もう少し規制も緩やかになって状況が良くなっていればいい、とやっぱり願う。ということで、ここはみんなで本当に我慢。
ケベック州ではあるロングタームケアの施設で30人のお年寄りが2週間で亡くなった。すべての方がCovid19が原因でというわけではなかったのだけれど、老人ホームの状況は深刻。そのあと、ここアルバータ州でもパブリックヘルスが新たに規定を作り、すべての従業員にマスクの着用を義務づけた。ロングタームケアーセンターは民営がほぼで、経営の何割かを条件付きで政府がサポートしてているというシステム。しかしマスクやその他の必要必需品が今回は政府から支給されることになり、かなりヘルプをしてくれている。
支給されたのは手術用マスクといわれる、鼻のところにワイヤーがついていてピッとつまんで密着させる、割と普通のマスクである。一度外したら新たに取り換えなくてはならないため、一人2個までが一応制限されていて、取るのは食事の時、またはマスクの中が湿度で濡れてしまったときだけとされているが、一度取ったら最後、取り換えるのがルール。
そうはいっても、実際ちゃんと守れる人はどれだけいるか。顎にマスクを下げて話したりするのはNGなので、そういう人はさすがにいないとしても、暑くてずっとつけてられなくて、オフィスワークをする際につい外してしまい、同じマスクをまたつけたりする人もいる。私も、つけた後に鼻水がでて、鼻をかみたい、と思う時がある。なにより一日中つけていると、ゴムのせいで耳の裏が痛い。それを防止するために両方のゴムの先を何かで延長して、頭の後ろでつなげれるようにしている人も多い。
N95と言うマスクを支給されて働くスーパーの従業員がいるが、N95というのは、サージカルマスクよりももっと強力で、空気感染からわが身を守るときに使われる。しかしこのマスクは、しっかりと自分に密着したものでなくてはいけないため、通常医療関係者は自分のサイズを測り、それを証明するカードを持っている。そして、体重が減りすぎたり増えすぎた際には、顔のサイズが変わるため、再度計測しなおさなければならないのが決まりである。私も資格取得中の時に学校でマスク測定の日があり、自分用のサイズを示されたカードを持っている。
だから安易に支給されてつければ安全かというわけではなく、それを付けるぐらいの危機にあるのならばしっかりしたサイズを付けていないと意味がない。私たちの支給されているサージカルマスクはあくまでも、レジデントの方たちを守るためなので、そのマスクで自分を感染から守ることはできないという認識があり、それがこちらのマスクの考え方である。
なんにせよ、ちまたでマスクを入手するのが困難な世の中で、一人2枚毎日マスクが支給されるのはありがたいことだろう。ケベック州の施設の現場は深刻で、従業員によるとまったく自分たちを守る体制が整っていない中、たとえ感染していても働き続けなくてはならない状況があった。何十人もレジデントがいるフロアーに、ケアーするスタッフが2人しかいない、という状況では、Covid19どころではない。この一件で、カナダ政府が応援を出し、オンタリオ州から医療スタッフとマスクなどの必要品を送ることになった。拍手で感謝を示すのもいいが、今後はこのような施設で働く人への給料の値上げをしてより多くの従業員を確保するとか、民営よりも国営の比率を多くする変化がなければ意味がない、という意見はもっともだと思う。
Bragg Creakへドライブに行った後、今日のランチはマクドナルド。ドライブスルーだけになっているため、マックのランチ時間は車が列をなす。忙しそうに10代の若者たちが働いていた。若者たちには少しでもおこずかいが入り、我々も手早い食事にありつける、というのはいいとしよう。
久しぶりのマックは・・・やっぱりあまりおいしいという気がしなかったが(私はA&Wのほうが好み)、とりあえず感謝。また一週間。