とにかく今は、みんなソーシャルディスタンスをプラクティス中。人との距離を2メートル、ないしは2.5メートルあけること。もちろん、一瞬公園ですれ違うだけはいいが、立ち止まって話るする場合は要注意。
不自然だし、やりすぎという感じはだんだんなくなってきた。近所の花屋は、必要必須の商売に当てはまらないから開いているかな、と思って足を運んだが、開いていた。いつも私を知っていて会話をしてくれる60代ぐらいの店員さんがいて、「あー元気?こんにちは」とお互い、私は入口に立ったまま、彼女もレジの近くにいたまま、距離を保って話した。
冗談ではなく、彼女が必要で近づくなら私は遠のき、買う花も一度私が近づきレジ台に花を置き、私が離れたとともに彼女が近づく。支払いと受け取りもこの逆で、彼女が一度花をレジ台において離れるとともに私が近づき受け取る。「元気でねー」と、数分間距離を置いて会話があった後、手を振って店を出た。
スーパーのレジも、みんな大きく距離を開けて並ぶし、キャッシャーのひとに近づいて待つことなく、さっと奥へ移動して待つ。コストコでは一回に入れる人数を制限して、店の前で距離を置きながら列を作って次のグループとして入れるのを待つ。
正直いつも割と規制されることを嫌い、自由なイメージのあるカナダだから、このみんなの協力に驚く。そして、ソーシャルな生き物である私達にとって、これは結構まだ慣れない習慣であり、はっと忘れて近づいてしまうこともある。文字どおり、みんなで「プラクティス」している感じがある。
店のキャッシャーはグローブをはめて、一回一回台や触ったところを除菌ペーパーで拭いている。一方でこのグローブというはなかなか使い方間違いやすい、とよくダーリンが話している。例えば、一回一回客が変わるたびに拭くのはいいが、グローブをそのまま使い続けたら、結局前の菌を次へその手袋で移すことになる。以前から、レストランのキッチンやデリで一人が食品を触ったあとキャッシャーをするのに、グローブを付けたまま作業を続けるのを目にすると、ダーリンは、だったらグローブはしないで、その都度手を洗ったほうがよっぽどいいという。けれど、グローブをしてしまうと、なんとなく、これで安全?というような、なんだかちょっと勘違いの安心感をもたらしてしまうと。
日本の様子や状態をYoutubeで見ることがあるけれど、自粛ということと、人との接触を避ける、ということがうまくつながっていないという印象があった。別に、自粛するからと言って外に散歩しないということが問題になっているわけではなく、一番は人との接触をなるべく避けるということがポイントなわけだけれど、「散歩ぐらいしないと、心がやんでしまう。」と主張している70代のタレントなどがいた。
東京都知事の小池さんを囲んでマイクを向ける報道関係者なんかは、彼女に近すぎる。ある程度有名になっているモデルやタレントなどは、自ら「人との接触を避けるよう努力しましょう」と、SNSを使ってメッセージを送れば、日本ではきっと政治家よりも若者に対しては力がある気がするが、まだまだ本人たちも認識が薄い感じを受ける。
カナダではついに、自粛していない人には罰金が課されるようになった。同時に、職を失った人や、自粛が原因で収入が減って困った人のための手当も発表している。一方で隣のアメリカがウィルスの感染者数トップ国となってしまった。何とか、カナダ政府、パブリックヘルスチーム、そして国民のみんなで、中国やほかのアジア国のように、見事に感染者数を減らせた一例としてアクションを続けていけることを期待したい。が、まだまだ感染者は増えているので、気の抜けない日々となる。
今日は暖かく、また散歩日和。