春よーYou,Spring

 日本ではアメリカのことはニュースになっても、カナダのことは、総理の奥さんが陽性結果になったこと意外、あまり知られていないようなだが、カナダは早くもState of Emergencyを出している。

 アルバータ州のCovid19の陽性ケースはいちばん多いのだが、それも、どの州よりテストをしているからだという。テスト場はカルガリーでは空港近くにあるそうだ。毎日ライブでパブリックヘルスのアップデート発表があり、確実にアクティブに何とか食い止めようという働きが見える。

 

 3月13日金曜日、政府はすべての外国から帰ってきたカナダ市民及び住民は14日間のセルフアイソレーションを強く推奨し、このセルフアイソレーションは海外から来た者にも同じように推奨し実行してもらいたい、と発表。

 そして3月16日月曜日の週明け、かなり規制が強く変わった。それは、すべてのカナダ国外から来る外国人の入国禁止、カナダ市民と住民で海外から帰国した者は、14日間のセルフアイソレーションの強制、そして今海外にいるものは、とにかく即座に帰国すること。でないと海外でやむを得ずとどまる惨事となったとしても、助け舟は出せないよ、というもの。

 この時はUS市民は除外とし、モントリオール、トロント、カルガリー、バンクーバーで国際便で入国許可が下りていて、その他の都市のUSボーダーは閉鎖された。もちろん入国の際はUS市民も14日間のセルフアイソレーションが課される。そして250人以上が集まるすべてのイベントの禁止。

 今週月曜日の朝、さらに規制を強化。カルガリーでは、10人以上の集まりの禁止を表明し、学校、託児所、スポーツクラブ、その他の人が集まって何かするビジネス現場のクローズを表明。レストランもほぼクローズで、デリバリーとテイクアウトのみ注文を受け付けるとなった。美容院もクローズ。留学生は国に帰ることを推奨される。一番心配される老人ホームなどは、ビジターの制限が始まり、しっかりとガードがかかっている。

 

 そして18日水曜日、ついにUSボーダーもすべてクローズすることに踏み切った。それはカナダのケースの74%が国外の旅行に関係しているか、もしくはそういった旅行者とのコンタクトにかかわっていることが大きな理由だという。

 カナダは世界では広がりのレベルは今のところ低いのだが、低いうちに抑えることが何よりもキーだとして、今の段階でこれだけの規制を課したカナダ政府の働きはちょっと拍手。なによりも、個々人の動きを止めることがキーなので、とにかくステイホームと毎日呼びかける。あとはそれぞれ個人がどれだけ意識を高く予防に努めるかだと思われる。

 台湾では、かなり徹底して検査や、14日間のセルフアイソレーションを監視することに成功し、非常によく予防された例だとTVで見せていた。そして、実際に中国に2週間行って現場を見てきたという、WHOに努めるカナダ人のDrが、とにかく徹底した検査と、公共の場での人々のコンタクトを完全にブロックしたこと、それから医療のすばらしさを例として説明していた。

 一方で、日本はまだステートオブエマージェンシーのかかっていない国としているけれど、ペンディミックといわれているのに、ある国だけ規制がかからない、というのはおかしなことだと思う。有名人のインスタグラムなんかを見ると、まだレストランでおいしい食事をする姿を見せたり、もちろん席は離れていてすいている店内だとしても、カフェで楽しむ姿を見せたり、ちょっとだけ意識の低さを感じた。政府の取り締まりが緩いので、みんなで協力してコンタクトを少なくしてとにかくウィルスの広がりを抑えよう、という感じはあまりつたわってこない。

 そういうのんきさは、実は温かい場所にいるカナディアンにもある。とにかく今帰ってこないと、今後もしものことがあっても助け舟を出せなくなると政府が連日メッセージを送っているのに対して、フロリダやアリゾナにほぼ住んでいるようなカナディアンは、ビーチと太陽に囲まれていると、特に帰る必要もないし、今空港に行ったり飛行機に乗るほうが危険だと考えるようだ。まあいいのだろうけど、一番は保険会社が物申してきた。期限がいついつに切れます、とか?

 それから、あれだけ戻ってこい、または必要以外の海外渡航は即刻キャンセルしなさいよと呼びかけがあっても、なぜか先週モロッコに行って、空港で陽性の結果が出たため、刑務所のような病院の隔離施設に投げ込まれ、「I just want to go home」とビデオをとって流す愚かなモロッカンカナディアンがいた。

 イタリアではサイクリングも禁止となったが、まだカナダはジョギング、散歩は特に問題なしとされている。今日のようなお天気の良い日はいいが、まだ寒い日は多い。春がもうすぐだといいな。

 

 よいステイホームの時間をすごし、また一週間を。