アメリカのCDC (Centers for Disease Control and Prevention)が2月19日、日本への渡航への注意レベルをレベル2にしたとダーリンが教えてくれた。最高レベルは3。
カナダ、そしてここアルバータヘルスのウェブサイトでは、中国に訪問歴のある帰国者には14日間のセルフアイソレーションを推奨していて、日本はまだそこに含まれていない。しかし、USのCDC のように、多くのアジア国がそこに含まれるのはすぐなのではないかと思われる。そして今はイタリアが中国、朝鮮に続き3位のケース多数の国となった。
日本の滞在期間の半分以上過ぎたころには、日本でのCovid19ウィルスの広がりがだんだんひどくなっていたわけだが、実のところ、のどの調子がちょっとおかしいと感じていたことと、このまま日本の状態が悪化して、日本からの帰国者にも検疫期間なんかが与えられたらどうしよう、と少々不安になり、出国を2,3日早めようと航空会社へ電話をした。ところが、行きはあんなに余裕だった飛行機なのに、帰りはどの日もエコノミーが満席という。結果とどまることにした。
帰国して、施設の仕事が1日入っていた今週、どことなく仕事場の雰囲気が気になった。中にはわざわざ大きな声で、「おお、バケーションはアジア国に行ってたのかい?」と聞くナースがいたり、いつも親しく話すレジデントのワイフが私に会うと、はじめは「はーい」といったと思ったら、急に表情が変わり ”How are you?” と聞くと”Not so good. So I have to go home."と何か唾をのむように言った後私の前を去って言った。私でさえ滞在中不安を抱えていたのだから、無理もないと思った。実はこの日の出勤をぎりぎりまで迷っていたのは言うまでもない。しかし来週は自ら出勤をしないことを決断し、マネージャーと関係者にメールをし伝えた。
ピラティスのほうも、来週半ばまで代行を頼むかキャンセルをすることを自ら申し出ることにした。クライアントの方々からのキャンセルはなかったものの、メールでその旨を伝えると、「賢い選択だと思う。ありがとう」というような返事が返ってきた。みんな気になりながら、私に気を使ってキャンセルをしなかったのだろうと思う。
海外では、中国人の入国を取り締まらなかった日本の対応が甘いと批判もある。関東地方ではマスクをしっかりした中国の観光者風(日本人ではないとはっきりわかる)の方々を電車の中でもよく見かけた。それにしても、毎日カナダ行きの便が満員だったということは、かなり多くの日本訪問者が帰国したわけで、正直、陽性の反応を持っていて何も症状が出ていない人がたくさんいてもおかしくないと思った。
予期しなかった状況に自分を置いてしまい、あまり仕事のない2月となったけれど、ここは開き直って有効に時間を使うしかない。クルーズ船でどこにも出れない思いをしている方々に比べたら、まったくその比にもならないだろう。それにしても、日本人以外のクルーズ船の乗客については、さっさとその国が帰国の手配をしてあげないと、現場で働く日本の医療スタッフがくたくたになってしまうのではないか。ここは日本ばかりを責められないと思う。
この週末、マイルドな気候なうえ、とりあえず健康なので、久々にいつものコースで軽いジョギングをした。今回ばかりは、自然が多い都会でない環境というのを感謝しながら野外の空気を吸っていた。
日本の家族、友人たち、皆さん、元気で過ごしていますように。