1年ぶりの帰国。コロナウィールスのことで、周りからはあまりうらやましがられることはなかったが、私としては、行きはよいよいの旅で、機内は3席余裕で一人で占領でき、街にも人が少なく、まあいいかと思った。
妹家族がいる下町の家に限りなく近い江東区に半分滞在。滞在中の2,3日、美しい月が見えていた。下町の素敵さも知ることができた前半を終え、後半は海老名へと向かった。
東横線と相鉄線を使っていくと、超都内や東京の下町とは違う雰囲気がある。のんびりしていて、電車も人も小ぎれいで、民家や畑、緑を電車の窓から見ていると、やっぱり落ち着く。
今回すごいなと思った日本での経験は、海老名のスターバックでのことだった。普通にメニューを見て注文しようとしたとき、一方的に店員が何か言ってカードを差し出す。するとそこには「私は耳が聞こえません」と書いてあった。彼女は笑顔で、聞き取るのに全く問題ない発音で注文を取ってくれた。こういった障害者が差別なく一緒に働く現場というのは、カナダでは時々目にするが、日本で経験したのはこれが初めてだった。
それからTVのある番組では、ロボットがサーブをする福祉カフェについて詳しく流れていた。ロボットが各テーブルに行って注文を受けたり、運んだりして、テーブルのお客さんとコミュニケーションをとる。操縦しているのが難病にかかって寝たきりという病気や障害を持った方々で、2,3時間ごとに交代でおこなわれていた。場所を移動しなくても、ベッドで映像を見ながら、手足が動かない人は口に操作機を加えながらロボットを動かす。
実際に自給をもらいながら仕事を受け持つ操従者の方々は、何か自分で社会の一員となって役に立つということにとても生きがいを感じているようだった。カフェはものすごくおしゃれということはないけれど、ロボットを使った素晴らしい発想だと思った。
今日の夜の便で帰るのだが、時間があるのでまたスターバックにてこのブログを書いている。若者はもちろん、4人組や3人組の60代と思われる女性組、または男女混合組がお茶の時間を楽しんでいる (もっとも楽しんでいるのはもっぱら女性で、男性は一人で来る人のほうが充実しているように見えたが)。なんでも楽しんでいる姿はとても平和で楽しそうに見えるから、たとえそうでない事情がそれぞれ個人的にあったとしても、とりあえずいいのではないかと思う。
次に来れる時を楽しみにカナダへ帰る準備はできている。次回はたまにはダーリンも一緒に連れてこよう。