クリスマス前の冬ーWinter Before X'mas

 週末にかけて、朝はぐっと冷え込みマイナス21度から始まり、マイナス12度を超えない日が続いたが、日曜になってやっとマイナス3,4度まで寒さが緩み、相当暖かく感じる。

 

 土曜日の朝はダーリンと一緒にコミュニティセンターへ行き、室内トラックを走って体力維持。そうでもしないと休みの日はこの寒さが輪をかけて、一歩も外に出ないという日がある。

 野外に出て体を動かせない日々が続きそうなこんな季節は、子供も大人も年寄りも、カナディアンはしっかり運動するなあ、と感心する。この日、シニアケアーで以前レジデントだった方の奥様や、ヘルスケアエイドとして働いていた職員に合った。

 Cさんとしておこう。Cさんとその旦那様はドイツ系の方で、非常にドイツ語訛りの英語を話す。旦那様は最後はドイツ語しか話さず、コミュニケーションに手こずることがままあったが、温和でいつもうっすら笑顔を浮かべており優しい方だった。そして両目とも見えておらず足も悪かったので車椅子でずっと過ごしていたが、バトミントンのラケットで大きめの風船をみんなでパスするアクティビティーの時は、ものすごい感覚の良さで風船をたたき、いつも驚かされた。

 Cさんはとても頻繁に旦那様のケアーをしに来ていて、何とかして旦那様の役に立ちたいという思いで、よく私たちのオフィスに来ては、車いすの調子を見てほしいとか、何か一対一のプログラムをやって欲しいとかと相談に来ていた。

 旦那様が他界されてからは、多くの方がそうであるように、ボランティアとして施設にきては一緒に働いたり、アクティビティーに参加したりしているCさん。会うたびに笑顔で話しかけてくれる、チャーミングでいつまでも元気でいてほしい女性の一人である。「この前ズンバというクラスを取ったのよ。ついていくのも動きを覚えるのもほんとに大変で一人遅いのだけれど、インストラクターが、『それでいいのよ!続けて続けて』と励ましてくれるのよ。」と、アクティブに生活している様子を見せてくれた。

 そんなCさんを、走り終わってストレッチしているときに見かけて声をかけたわけだ。髪をまとめノーメイクでスポーツキャップをかぶっていると誰だか分らなかったようで、帽子を脱がされて顔を確認された。同じ姿で廊下でダーリンを待っていて、ヘルスケアエイドの彼女と会ったときは、向こうはすぐに私だと気づいてくれた。最近見かけないので夜勤になったのかと聞くと、実は退職してカルガリーのラボで他の仕事をしているということだった。

 ノーメイクでとりあえず運動しているときなどは、あまり人には会いたくないという思いはあるのだが、なんとなく、この町に顔見知りの気軽に声をかけれる人が増えた気がしてうれしい。でも次回はやっぱりもうちょっと早めに行って、人が増える前に帰りたいとも思う。どのアクティビティールームもスペースも埋まっている、非常にアクティブなコミュニティーセンターの昼前の土曜日だった。

また一週間、しっかり体も心も。