旅の話の続き3週目。5泊6日の旅では4か所の宿を泊まっては車を走らせるという旅だった。
その中で一番のハイライトはやはりStewartで泊まったMountain Lodgeという宿だろう。写真上がその宿の写真だが、一見、大丈夫かな、と思う簡単な作り。ドアにはチェックインの際に電話をするようにとの指示が貼ってあった。
早速電話をかけると、5-10分してオーナーが車でやってきた。宿を営んでいるのはオーストリア人のカップルで、旦那さんがカギを持ってきてとってもフレンドリーに迎えてくれた。
上は正面からの写真で、ドアが真ん中と右にあるのが解るだろうか。まずは両方のドアのコードナンバーを教えてくれて、真ん中のドアから案内された。入ると自由に使ってねというキッチンや冷蔵庫、そして小さいけれどTVやソファーの置いてあるリビングルームがあった。奥には部屋らしきドアが並んでいた。
「あなた方の部屋は二階になるよ」と、今度はもう一つのドアの方に案内され、階段を上る。部屋は山とそこにかかっている氷河の見える、なんというか温かみを感じる部屋であった。
特に豪華さはないけれど、程よいスペースにベッドもソファーもあり、椅子2つが向き合ったちょっとしたテーブルもあり、ベッドの反対側には鏡台のような引き出し付き鏡付きの台がある。冷蔵庫もしっかりついていて、シャワールームもトイレも部屋の中。窓からは山と氷河が見える。部屋を出ればコーヒーメーカーが置いてあり、こちらはみんなでシェア。とにかく必要なものはちゃんとあり、清潔で、特に虫も出なかった。それから、縦長のハイテク扇風機(写真奥右コーナー)はあってもエアコンがないので、寒い思いをしなくて済んだ。というのは、ホテルの部屋では必ずダーリンは24℃以下にしてエアコンをつけ、つけっぱなしで寝る。
次によかった宿は、この後Prince George(プリンスジョージ)という町に行った時に泊まったCoast Hotelだった。このホテル、偶然なのだけれど、日本と関係があって(詳しくは読まなかったけれど)系列のホテルが日本にもいくつかある。だからちょっぴり日本のホテル風なところがあるのが面白かった。例えばトイレがTOTOの便座の暖かいあれ、とか、スリッパがあったり。それから犬もOK。
この日はとにかく長いドライブで旅も後半で結構疲れた、というわけで、ホテルのレストランへ。ダーリンとはレストランで食事というのは珍しい方で、たいていがビールブルーリーのあるバーが多いので、かなり気分が上がった。想像以上、落ち着いたサービスの良いレストランで夕飯を食べることができた。
とここまでいいことばかり書いているが、もちろん心地よくない経験もした。始めの宿はFort St Johnsという町で2日泊まる予定だった。ところが、この町はファーストネーションのリザーブといわれる地域にかなり近く、いい値段を取るホテルだったのに、すべてにおいて汚かった。ホテルの食堂以外、他に食べれそうなところもなく、町にはホームレスが多かった。レストランにもかなり汚れて匂うホームレスが酔っぱらってふらっとはいってくるし、ホテルの食事もダイナーより落ちるクオリティーだったが、値段からは想像しがたかった。すぐに1泊に変えて、次の町へ向かった。とはいえ、始めがこんなふうに悪すぎたので、だんだん良くなる感じで、最後は最高に感じたのだった。
それから、私はStewartの町を出る朝、ぎっくり腰になった(いまだに続く痛み・・・)。もともとぎっくり腰持ちなのだけれど、さあ行くぞ、と朝、宿のホテルのトイレで立ち上がろうとしたときグギっと来たのだった。
かなり急ぎ気味の長い距離というこのような旅は、おそらくもうちょっとしないかも、と体力的に思う。毎度、家に帰ってなんて家はありがたく心地いいことかと感動。心配だったベランダの鉢植えは出発前よりかなり元気に咲いていた。