香りーAroma

先日近所の花屋へ「いい花があるといいな」と覗いてみた。ちょうど仕入れ日だったのか、冷蔵庫からほぼすべての花が外に出されて仕分けされていたので、店に入るなりいい香りが漂っていた。

オレンジの花の香りとか、ジャスミンとか、キンモクセイとか、いいにおいの花はたくさんあるけれど、花屋で買う花でいい香りがするものといえばバラにユリぐらいしかないだろうと思いこんでいる。が、最近かすみ草のにおいも強いということを知った。かすみ草はバラによくブーケにして混ざっていると思うが、個人的にあまり好きではなかった。けれど最近、単品で飾ってみたら、意外とかわいいということを知った。そして、その匂いの強さに驚いた。決して好みのにおいではないけれど、こんなに小さな花なのに、なかなか香りの主張が強い。

香りといえば、その昔、西洋チックに自分に合う香りを持っていたいと探してはつけていたころがあった。今はヘルスケアーの仕事場でもスタジオやスポーツクラブでも、やっぱり使用は避けるべき現場にいるのでまったく付けなくなったのだけれど、ライフスタイルさえ違っていたら、やっぱり香水をつけることを楽しんでいたいな、とは思う。

香水の匂いはタブーだとしても、清潔感のあるかすかな香りというのは、気づかない間に自分に着いた外部からのにおいがするよりはよっぽどいい。ということで唯一クラス前にちらっとつけるものがある。それは、高校時代の友人が前回帰国した時にくれた、ニールズヤードのローラー式アロマオイル。「エナジー」と書かれているのに「寝る前のリラックスにつけるの」とくれた古き良き友人だが、ローズマリーの香りが強いので、あまり不快になる人はいないだろうと思い込み、かなり使用している。

臭覚というのは、本当に人それぞれの体のシステムでどのように感じるかが違うのだから、なかなか難しいエチケットだとおもう。スポーツクラブのクラスでアロマオイルのディフューザーのスイッチをオンにしていたら、柑橘系のにおいがダメだという人がいてオフにするように頼まれた。中にはラベンダーの香りもダメだという人がいる。

それにしても、今日から数日間は-30℃が最低で、最高でも-26℃から-15℃をさまよっている日々がちょい続く。昨日の1℃が本当に春のようでラッキーだっただけだろうけれど、やっぱりここの生活は香水をつけるようなオシャレをしているよりも、いろいろなことがラフでないとやっていけない荒い環境である。せめて家の中の植物ぐらいは持続していないと寂しい。