Essaouira

マラケシュへ帰ってからは、もう一日、Essaouiraという世界遺産に登録されているアトランティックオーシャン沿いの港町へ行くことができた。

ポルトガルと関係が深いという歴史のあるこの町に行かないかと提案したのはホセとリサ。ちょっとありがたい提案だった。

青と白という壁の感じがポルトガルから来ているらしい。

ダーリンの弟も加わって5人での旅。マラケシュからは車で片道2-3時間。ダーリンとダーリンの弟にとっては、昔若いころフラーっと来たことがあるということだった。印象的だったのは、多分地元(モロッコ)の若い女性が、上の写真のような大砲の上に座って、一人でセルフィ―だかビデオだかを撮りながら、楽し気に海を背景に過ごしていた。友人に送るのか、恋人に送るのかは解らないけれど、一人でも楽しんでいる様子が何だかかわいかった。じっと見ていたわけではないが、視線を感じたようで「この場所が空くのを待っているのなら、今すぐ降りましょうか」という感じで、気を使ってくれた。慌てて、まったくその気はないことを伝えた。

モロッコのどこへ行っても、野良猫、野良犬は多い気がする。日本でも私の子供時代は野良犬がよくいて、ちょっと怖いなあという思い出があるが、あの感じを思い出させる。

魚がたべたい!というみんなの思いも120パーセント満たされるぐらいおいしかった。言うまでもなく、魚を食べるなら海の近い場所がいい。鮮度が違う。

実は行きのドライブ中、スピード違反で捕まった。ときどき、時速50キロ、そして1メーター先で30キロという表示があったりして、どうやって?と疑問に思うことがあったが、この時は確かにスピードを出しすぎていたようだった。

モロッコはクレジットカードの普及がもっと進めば、もっと行きやすい国だろう。もっとも日本もちょっと前はそうだったろうけれど。しかしホテルを現金でなくては払えないというのは不便だし、北米の生活をしていると、キャッシュなど持ち歩かないで出かける癖がついているのでなおさらだ。唯一ユーロは使えたりするが、おそらくちょっと割高に払っているのだと思う。

 

そしてことあるごとに、セルフサービスではなく、人が寄ってきて、お題を請求される。一例をあげると、どこに駐車しても、どことなく警備員?という役の人がやって来る。オフィシャルかどうかかなり疑問だけれど、駐車した車を出るときに必ずどこからか人がやってくる。たいしたお世話にはなってはいないものの、チップ料金を渡す。

いいなあと思ったことの一つに、スーパーのビニール袋が徹底して廃止されていることだった。自分で持ってくるか、そこで売っている大きめのバックを有料で買うかはもちろん、そうでない場合のいわゆるスーパーの袋が、日本で服を試着するときに使うフェイスカバーのような素材でできている。このぐらい徹底しないと、ビニールは減らないと思う。

旅もいよいよ終盤。次の日の結婚式を後に、モロッコとも古き良き友人ともしばしの別れ。