マラケッシューMarrakesh

天候に恵まれ、暑すぎず、それどころか3,4日は毎晩雷と雨が降るという、比較的過ごしやすい気候だったモロッコから帰ってくると、すっかり冬の我が家だった。

モロッコ。素晴らしい経験をダーリンのおかげでさせてもらった。モロッコ人でありその家族の助けあって経験できたことが多かった。やはり現地の知人というのはありがたい。あまりにもこゆーい旅となったので、しばらくはモロッコネタとなるけれど、ブログを見てくれている数人の友人たちには、どうか付き合ってくれることを願う。

まずはやっぱり食卓から。モロッコの伝統として初めて家へ招いた客や、お祝い事のリセプションにはデイツとミルクでもてなされる。玄関先でいらっしゃいと差し出されるが、ちょっと一口なめるぐらいでいいので、ごくごく全部飲む必要はない(のは助かった)。

すべてホテルに滞在していたのだが、家族のほとんどがマラケッシュ市内でとても近くなので、たまに朝食時にお邪魔した。モロッコの一般的朝食は、とにかく炭水化物を多く取る。写真下では4種類のパンやパンケーキがあり、小鉢には2種類のオリーブ、クリームチーズ、バターと蜂蜜のミックス、オリーブオイル、はちみつ、Amlou(アムルーというアルガンオイル、アーモンドペースト、はちみつの混ざったペースト)などが盛られていて、好きなものをかけたりはさんだりして食べる。

ランチは一日のうち一番ヘビーな食事となる。ドンとテーブルの真ん中にメインの肉や魚ディッシュがおかれ、その周りに小鉢の野菜料理が並べられる。大体3種類以上は必ず作られてくる。写真のメイン料理はラムだったかビーフだったか忘れたけれど、ドライではないイチジクが太っ腹に盛られた義理姉の手料理。一人一人のお皿はなく、バホボットというパンをそれぞれちぎって、そのパンを使って各自座っている方面から手を出し、ほぐしながら食べていく。

写真下はラム肉をミンチにしてバーベキューされたカフタカバブ。ダーリンのご両親のお家のお邪魔した時のランチ。いっぺんに焼かずに一ラウンド終わったぐらいに次に焼かれたものが出され、いつも暖かだった。

金曜日はイスラム教の休日なので、午後は決まってクスクスらしい。クスクスの時はスプーンが用意されていたのは、現代的?なのか、家庭によっても違うのか、ちょっとわからないけれど、私にだけ取り皿を一応要してくれたのはありがたい。

食後のデザートは大体フルーツが出る。リンゴや小さいバナナやブドウ、あればイチジク、その他の果物がやっぱり大きなお皿にどさっと盛られ、ナイフが1,2個用意される。リンゴやナシなどを、好きな分切って剝いて食べる用に。写真は姪っ子の結婚式で出たフルーツだけれど、こんな感じで丸ごと盛られて出されるのが普通。

日本もそうだけれど、モロッコのフルーツや野菜も、かなりおいしいので、本当に北米の食べ物が残念に思う。オクラはモロッコではキングオブベジタブルとよばれ、タジン料理によく使われてかなりおいしかった。食後の飲み物はモロッカンティーか好みでコーヒーとなる。

 

夜は軽ーく、ハリラというトマトベースのスープやちょっとしたものを食べておしまいとなるのが一般的。フランス植民地だったせいで、ランチタイムは2時間あり、学校も仕事もランチは家に帰るのが普通というライフスタイルが今でも残っている。できれば見習いたいけれど、やっぱりランチ軽めで夕飯メインの生活に戻らざるを得ない私生活。

そのほかにモロッカンスウィーツもあるけれど、姪っ子達は伝統菓子を嫌い、何が入っているのか説明すらできないほど興味がないのは、まあ日本の若者が和菓子よりチョコレートやケーキを好むのと一緒だろう。

 

マラケッシュに数日滞在し、その後スペイン人の友人ホセとポルトガル人のガールフレンド、リサが加わって4人で南へ向かうが、もう少しマラケッシュを紹介したい。次回。