モロッコのパン、バホボットを作っている義理の姉。元某スタジオのお客様だった御姉妹からカナダに来る前にお祝いとして頂いた3冊のモロッコ料理の本は、ダーリンの女兄弟が来たら見せて、よいエンターテイメント&コミュニケーションツールになる(改めてお礼)。そして最後には「これ作れる?」と聞いて、二人だけの気まずい時間をつぶすきっかけとなる。
働き者の義理姉だから、ダーリンはここに来たら何もしないで休んでほしい、と思っているのだが、同じ女性の気持ちとして、何もしないほどきつきことはないと思う。男は全く分かっていない。
義理の姉には4人の子供がいて、もうそれぞれ家庭を持っている。一人息子はアメリカのミネソタ州、娘の一人はカナダのモントリオール、そして双子の娘たちはそれぞれロンドン近辺とモロッコにいる。モロッコの女性が海外へ出るには、家族の男性が保証人となってビザを申請しなくてはならない。義理姉の場合はだいたい彼女の息子が手伝い、今回はカナダ入国のビザを手配している。モントリオールの娘家族の家に滞在中、アルバータにも来れるよう、こちらはダーリンが手配。
我が家以外、ほとんど赤子を含めた小さい子供がいるので、それぞれの家で孫たちの面倒を見にあちこちめぐる義理姉。モロッコに帰れば孫プラス年老いた自分の母親の面倒も見る。自分に収入がないということがどれほど不自由かと思うのだけど、政府からの年金制度などないだろうモロッコの年配の女性たちは、主に男家族を頼りにするしかないわけで、それを当たり前のようにできる男家族はすごいと思う。男家族だからみんなできるかというと、それも違う。国は違えど人間はみな同じ。どうしようもない人というのはどこの家族にも一人いたりするだろう。
そしてこれは私個人から見た感想かもしれないけれど、モロッコの女性というのは、経済的自立がない中、オシャレをすることに関しては忘れない。マニュキュア、髪染め、化粧、アクセサリー、香水などは欠かせない。マニュキュアをしない私の手は「労働者みたいね」と以前来た義理姉に言われたし、フレンチネールをしている今滞在中の義理の姉にはアンクレットはしないのか、と言われた。夏の間は自分も、自分の娘もよくしていて、かわいいわよ、と。私がオシャレに相当疎いだけという言い方もあるのだけれど。
日本の昔の男性というのは、奥さんを家に置きながら、あれがほしいこれが必要という奥さんの願いをかなえていただろうか。いや、へそくりで何かしていたかもしれない。いやいや、奥さんがお給料を全部握るから、旦那のほうがひそかにへそくりをするケースかな。
モロッコに関してはまだまだ知らないことだらけだけれど、来月末にはいくことになる。家族に挨拶したり、義理の姪っ子の結婚式が入っていたりとちょっと普通の観光と違うとしても、カルチャーの違いを楽しめたらいいと思う。