親近感効果ーPositive Effect to Affinity

夕方のクラスが終わりって帰りが9時過ぎになろうが10時近くになろうが、辺りがまだまだ明るいため運転も気にならない夏場である。

前回と引き続きクライアントの話になる。クロアチア生まれの女性で法律家、コモンパートナーという形をとって結婚はせず一人で暮らし料理はほぼしない、という60歳近いクライアントがいる。彼女はテキストメッセージはしない、題目のないメールは返さない、など徹底している人で、いい距離をもって「クライアントとインストラクター」という中で楽しめる一人である。

 

一見アジア人に見える彼女は流ちょうな英語を話し、ほかに3,4各語は話せる。アジア人に見えるのは少しモンゴル人の血が入っているからだという。とにかく私は彼女が大好きになってきたのだが、彼女はよくしゃべり、クラス中断がままあるため、一緒に受けるほかのクライアントから見ると、ちょっと癖のある人という感じのようだ。

また、腰やひざに問題があるので、自分で「このエクササイズはやらない」と決めているものがいくつかある。なので、グループのクラスでは彼女だけ休んでもらったりしなければならない時がある。となると、プライべートセッションの方が向いている、と思うのが一般的だけれど、彼女は1対1のクラスを嫌う。

 

しかし、彼女だけしか受講者がいないという日が結構あるため、1対1が避けられない。そこで、そういう時は隣にマットを敷いて私も一緒にやりながらインストラクトする、という形になった。そしてこれが又ものすごく楽しいと気づいた。寝っ転がってする運動が多いいせいだと思うけれど、まるで、合宿で一緒に何かをしている同志のような気分になるのだった。

結局なんだかんだで話が多くなってしまうことは避けれない。先日は「シズコ、日本の何が一番恋しいと思う」という話から、新たな英語録の教えなど、3割がたはしゃべっていたクラスになった。

一緒に寝っ転がって何かやるということが親近感につながるかも、というのはあるのではないかと思う。そして、彼女のどこまでも自立していて自分は自分でいる所と、どこか品があるところが私の何かをくすぐるのだろうと思う。それからヨーロッパ人の気質というか、北米人にはないどこか日本人に共通する何かがある気がする。

彼女の言葉から:

「英語はイディオマティックな言語よ。フランス語やほかの言葉では文法が分かっていればどうにかなるけれど、英語はそうではない。イディオムを使って話すから、それが何を意味しているか覚える必要があるのね」と。

 

毎回英語を教えてくれるありがたいクライアントである。