サプリメントーSupplement

あのアンソニー・ブデインが、フランスのホテルで首をつってライフを終えたというショッキングな事件。メンタルのバランスを保つのは、どれほど難しいことなのだろう。メディアでは今しきりに、メンタルな問題を抱えている方にヘルプを求めることをうたっている。

 

心の管理はメディテーションがいいとこれだけ言われている中、やらない手はないと思うのだけれど、心の浄化という意味では音楽や美しいものの力を借りればいいと美輪明宏が言っていたので、土曜のバレエ鑑賞もきっとその一つ、と勝手に思いこんでみる。友人を誘い芸術に触れるという機会に恵まれたのも、知り合った日本人ダンサーのおかげ。久々の舞台鑑賞はバレエスクールの卒業発表会だったわけだけれど、知っている人がいるというのはかなりひいき目で物を見る傾向がある、という自分に気づく。

このバレースクールには日本人が多いと聞いていたが、この日のプリンシプルのような、主役を務めたのも日本人の女性だった。なるほど日本人のダンサーは多いと、プログラムに乗っている名前を見てもわかった。

コンテンポラリーやフラメンコ、タンゴなど、どちらかというとダンスの鑑賞はバレエ以外が多いのだけれど、久々に?(といっていいかもわからない)バレエの舞台。指の使い方や、ダンサーの表情などに美しいものを見たけれど、バレエ独特の「テケテケテケテケ、パッ」と笑顔が続く感じの不自然さというか、意外にもカチカチした感じの動きの印象を受けた。その姿がちょっぴりパロディックで、それもまた自分の中では面白かった。

バレエフアンにはままだまだなれないと思うけれど、せっかく知り合った素敵なダンサーもいるわけだし、バレエ鑑賞入門、ということで許してもらおう。

 

彼女が卒業するのは来年だから、その時は彼女が「取り」となり踊っているといいなと願う。そしてそれまでにも、鑑賞の目を養えればよりいい。ちょっとした楽しみができた。