最低賃金ーMinimum Wage

ものすごく久しぶりにZumbaというダンスカーディオ系のクラスを取りにコミュニティーセンターへ。大きくきれいにリノベーションされたこのセンター、写真上はカーリング用のリンク。これがあるとさすがカナダ、という気もする。-5の外だというのに、スタジオはパーカーを着ていてもぶるっと寒い。汗をかきたくて来たのに、5分もしないうちにお客の一人が大きなファンのスイッチを入れるから、疲れはしたものの、薄っすら汗をかくだけとなった

本日の本題へ。オンタリオ州では最低賃金の値上がすでに適応されているが、今年末までには、ここアルバータ州を含む3州でも(アルバータ、ケベック、プリンスエドワードアイランド)実施されることになっている。どこでもどんな職でも時給14ドル以上。よいことのように聞こえるけれど、雇用者側はどこかを削減しなくては儲けにならないから、不満の声も多く上がっている。

たとえばTim Hortonという、ドーナッツからマクドナルド風の朝食、飲み物、ベーグル、マフィンなど、カナディアンには日本のかつてのミスタードーナッツ、またはドトールのような存在の、カナダ全土どこにでもあるお店がある。安上がりで、まあまあ満足させてくれるものがあるから便利ではある。この店の労働者は、フィリピンやその他の国の移民で占めている。コストが安いことが売りであるこのような店が、最低賃金の値上げ適応をしたら、コストが上がるか福利厚生を失効するか休憩時間の支払いをなくすか、などと、どこかにしわ寄せが行き、賃金引き上げがよかったか悪かったか、という話にもなるそうだ。

先日のラジオで指摘していたのは、ティップについてであった。その昔アメリカのレストランでは、ティップは大体15パーセントといわれ、自分で計算して合計を支払っていた記憶がある。アメリカはさておき近代のカナダのレストランでは、カードを差し込んで合計金額のOKボタンを押す前にティップのパーセンテージが出てきて選ぶことになっている。チョイスは15%、18%、20%。

 

NYのレストランで働いていた時は、時給がまったくないか、あっても5ドルとか、とにかくティップがなくては収入にならないという状況で、そういう状況を知っているニューヨーカーたちは、気前よく15パーセント以上のティップを払ってくれていた。カナダは、そういった半イリーガルなことが少ないし、最低賃金もしっかりしているとしたら、ティップ制度もそろそろ見直していいのではないかと私も思う。

ラジオでは、レストラン以外のティップに話題が移る。「美容院。ちゃんとカット代を払っているのに、何にティップを払っているのか全く分からないよ。」確かに、カナダの美容院は、飛び込みでカット20ドル!という場所もあるにはあるが、そういうところ以外は、なかなかのお値段。そこに15%以上のティップを払うわけだから、一体どういったサービスを受けたのか、という気もする。

  

サービス精神でもてなす日本から見れば、ティップのためにサービスを最善にふるまう、というのはあまりにも合理主義的に聞こえるだろうけれど、いいサービスをした分だけティップも多くもらえるというのは、もらうほうも喜びがあってまだいい。時給が14ドルもあって、なおかつ普通にしていて15%のティップがついてくる、というのはやっぱりそろそろ見直してほしいなあと思う。