危ないしっぽーDangerous Tail

今週は2日ほど、朝起きると-29℃で体感温度は-34℃という日々があった。このレベルになると体感温度と実際の温度の差などよくわからない。やっとこの週末、-2℃と温かくなった。寒いのはしょうがないとしても、温度が低いためになかなか雪が溶けづに押しつぶされて氷のように固くなる、あるいは溶け始めた雪が気温の下がった翌日凍ってしまうということが一番、人々が懸念すること。運転が生活に欠かせない土地だから、皆慣れているかというとそうではなく、口をそろえて冬の運転の不満を抱えている。積雪量が多くなるのは23月だから、今のところはまだまだ助走というところだろうか。

私の怖い運転の失敗のひとつに、いまいちデイライトとナイトライトの切り替えを分かっていなかったことがある。走って自然につくのがデイライト、次の段階がナイトライト、その次がハイビームと思っていたことがある。実はもう一段階あったのだが、この一段階の誤解がかなり危ない間違いとなった。それが解るまで、夜の運転がやけに暗くて危ないなあと感じていたものの、こんなものかと怖いながらも慣れてきていた。となると、デイライトと思っていたライトと、ナイトライトと思っていたライトの違いがあまりなかったので、「なんだあまり変わらないんだ」と、気分でライトをチェンジしていた。

 

一番危ないのは、このライトチェンジをすることで、自分がテールライトのコントロールをしている、ということを知らなかったことだった。要するに、わたしはテールライトをつけずに暗いハイウェイを夜、走っていたことがあったのだった。その日、後ろからピカピカしてくる車があった。こういうときはなにかコミュニケーションしようとしている、とは解っても、何が問題かまったくわからない。その車は私を抜かし、目の前に来て、今度はテールライトをピカピカして何か合図する。この段階でも、テールライトを自分でコントロールできることを知らないわけだから、本当にわけがわからない。時速100キロのハイウェイだから、どんどん車は来ているし、横に並んで教えてくれることもできないだろうから、これが精いっぱいの親切だったのだろう。ちなみに、ハイウェイというと明るいイメージを持つかもしれないが、それは都心のみのハイウェイで、周りは農場で明かりがほとんどない場所のハイウェイというのはざらにある。

 

やっと地元の町に入って信号で止まったとき、隣に並んだ車が教えてくれた。「あなたのテールライトがついてないわよ。いつ後ろから衝突されるかわからないよ。」と。そう言われてピカッとライトを慌てて付けるのが普通だろうけれど、私は「なんてこと!テールライトの明かりが切れている!」と勘違い。次の日CanadianTireという車関係専門店で予約を取って、テールライトの取り換えをするところまできた。100ドルぐらいするので、高いなあと思いながらも、しょうがないか、と店に行こうとしていたその矢先、ふと思った。ダーリンのオフィスがすぐ家の近くなので、本当にテールライトが切れているのか、走っているところを見てもらってからでも遅くない、と。予約の1時間前だった。テールライトに問題はなく、予約取り消し。危うく無駄に100ドル払うところだった。

  

多分、まだまだ分かっていないことはいろいろあるんだろうな、と思いながら、走る。